たまごのQ&A
Q、たまごの中に木屑のような小片がありましたが食べてもよいでしょうか
A、これは「肉斑」ミートスポットと呼ばれていて、卵殻色素の粒子や卵黄表面の膜があつまったものです。食べても問題ありませんが、気になる方は取り除いてください。
Q、卵白が白濁していましたが食べても大丈夫ですか
A、うみたてたまごの卵白には炭酸ガスが多く含まれていてこれが白濁の原因になります。白濁した卵白のたまごはむしろ新鮮な証拠ですので、もちろん食べてもかまいません。
Q、新鮮なたまごの見分け方は
A、卵白には粘度のある濃厚卵白と、水様卵白に分かれています。濃厚卵白は新鮮な程、高く盛り上がります。たまごを割ってみて濃厚卵白が盛り上がっていれば新鮮と考えられます。
Q、たまごの栄養について教えてください。
A、たまごは「完全栄養食品」とよばれるほど栄養豊富でバランスもとれています。タンパク質や体に有益な脂質が豊富に含まれているだけでなくリン、カルシウム、鉄分などの無機物やビタミンA、B1、B2、Dなどもたっぷりふくまれています。
これだけ栄養的に優れた食品は牛乳をのぞいて類をみないといわれています。
しかし、ビタミンCと食物繊維は欠けていますので野菜と一緒にたべることで栄養のバランスがとれます。献立時に参考にしてください。
成分 | エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 灰分 | ナトリウム | リン | カルシウム | 鉄 | ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | ビタミンD |
単位 | kcal | g | g | g | g | g | mg | mg | mg | mg | μg | mg | mg | μg |
全卵(生) | 151 | 76.1 | 12.3 | 10.3 | 0.3 | 1.0 | 140 | 180 | 51 | 1.8 | 150 | 0.06 | 0.43 | 1.8 |
卵白(生) | 47 | 88.4 | 10.5 | 微量 | 0.4 | 0.7 | 180 | 11 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0.39 | 0 |
卵黄(生) | 387 | 48.2 | 16.5 | 33.5 | 0.1 | 1.7 | 48 | 570 | 150 | 6.0 | 480 | 0.21 | 0.52 | 5.9 |
Q、卵黄のコレステロールは何ですか?
A、コレステロールはとり過ぎによる心筋梗塞のリスクは指摘されていますが、不足すると血管が破れやすくなったり、免疫力が低下しやすくなるという弊害もあります。
たまごのコレステロールは約210mg/1個。健康な人なら一日1〜2個たまごを食べても、血中コレステロール値への影響はほとんどなく、むしろ良質のタンパク質、ビタミン類の供給源として積極的に摂取する方が有益です。
Q、ゆでたまごの上手なゆでかたを教えてください。
A、きれいなゆでたまごをつくるためには、冷蔵庫で一週間以上保管したものをつかうときれいにむくことができます。またゆで時間はおおよそ12〜13分くらいで、ゆでおわったらすぐに冷やせば卵黄の黒ずみも防ぐことができます。
Q、半熟たまご、温泉たまごのつくりかた
A、白身が柔らかく、黄身のとろっとした半熟たまごはたまごを70℃で15〜20分程度ゆでるとちょうどいい感じにしあがります。
また黄身がもう少し固い温泉たまごは65℃から70℃で20分以上ゆでることが必要です。
卵白はしっかりと固まるには80℃くらい必要なのに対し、黄身は65℃くらいまでは変化しないのですが70℃まで加熱すると凝集して高粘度の状態になることを利用した調理法です。
Q、たまごやきをおいしく作るこつは?
A、たまごは細めの箸をつかってできるだけ空気が入らないようにまぜます。だしまきの場合は小さな粒になるまで、たまごやきの場合はおおきめにほぐすと見た目も美しく仕上がります。
鍋は熱伝導率が良い銅が良いです。フッ素加工なべは、すべって巻きにくいですが、はがれやすい性質があります。
火加減は、5mmくらいの泡が連続して出てくるくらいがベストです。また、内側が固まる前に巻くと余熱で体積が増してふっくらとした感じに仕上がります。
Q、賞味期限とはなんでしょうか
A、たまごの賞味期限は、万が一たまごの中にサルモネラ菌が存在していても生食できる期間のことです(通常は産卵日を起点として21日以内に設定しています)。卵黄膜は保存温度や保存期間と一定の関係で弱化する性質があり一定レベルまで弱化すると卵黄の成分が卵白に移動し、サルモネラ菌が急激に増加しやすい状態になります。
賞味期限のすぎたたまごはよく加熱して食べることが大切です。
Q、サルモネラ中毒を起こさないために
A、たまごを保管するときは冷蔵庫に保管し、食べるまでのあいだにはなるべく温度変化がないような状態にします。加熱する場合は70〜75℃で1分以上加熱することを心がけます。
割ったたまごはすぐに使い切り、翌日に残さないようにします。また調理したあとは調理器具をしっかり洗います。たまごに触ったら手を洗うことも大切です。
*このページは社団法人日本卵業協会刊行の「タマゴのソムリエハンドブック」「鶏卵公正取引協議会ホームページ」などを参考にしました。